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八巻 徹也; 梅林 励; 住田 泰史*; 山本 春也; 前川 雅樹; 河裾 厚男; 伊藤 久義
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 206(1-4), p.254 - 258, 2003/05
被引用回数:136 パーセンタイル:98.9(Instruments & Instrumentation)二酸化チタン(TiO)単結晶に110から110ions cmの200eV Fを注入し、1200までの等時アニールを各ステップ5時間ずつ行った。アニールに伴う照射損傷の回復過程については、ラザフォード後方散乱/チャネリング解析とエネルギー可変ビームを用いた陽電子消滅測定で調べた。1200でアニールすると、空孔型欠陥の外方拡散によって結晶性が完全に回復した。二次イオン質量分析によれば、本試料は深部から表面へ向かって増大するような不純物濃度プロファイルを有していた。密度汎関数理論に基づいたバンド構造計算を行った結果、FドープはTiOの伝導帯の下端付近にわずかな変化を及ぼし、これによりバンドギャップ制御が可能であることを明らかにした。
八巻 徹也; 加藤 翔*; 山本 春也; 箱田 照幸; 川口 和弘*; 小林 知洋*; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*
no journal, ,
グラッシーカーボン(GC)基板に対しタングステン(W)あるいは白金(Pt)イオンを注入すると、WはGCと化合物を形成するが、Ptでは化合物の形成はないと予測される。このように化学的挙動が相反する元素について、X線光電子分光(XPS)分析により注入層における化学状態、分散状態を詳細に検討した。W注入層はWCとWCの混合相を主成分とする炭化タングステンナノ微粒子からなっており、WC/WC混合比は生成化合物の標準ギブス自由エネルギーを用いて説明することが可能であった。一方、Pt注入層では、注入イオンは原子状に存在しており凝集している様子が全く確認できなかった。XPS分析からはPt-C結合の存在が示唆され、注入したPtとGCとの間で何らかの電子的相互作用があることが見出された。